ペン字の資格や試験には何がある?
こんにちは。名古屋市、日進市の書道教室『田中書道学院』 広報担当です。
ペン字(ボールペンや筆ペン)の練習をしていくと、自分がどのぐらいきれいに書けるようになったのか確認したくなりますよね。
また、せっかく美しい文字が書けるようになったのだから証明できるものがあると良いですよね。
そんな方におススメなのがペン字の資格を取得することです。練習を進める上で、資格取得という目標があると、モチベーションが上がり一層身が入るものです。
今回は、ペン字のための検定試験を紹介しましょう。
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国内唯一のペン字検定「硬筆書写技能検定」
ペン字の資格は、通信講座やペン字教室が級や段位を認定するものもありますが、各教室により認定基準が異なるため、公的な資格として通用しません。
公的性があり履歴書にも書けるペン字の資格は、文部科学省が後援している「硬筆書写技能検定」です。硬筆の技能と知識を審査する唯一の検定試験で、一般社団法人日本書写技能検定協会が毎年実施しています。
試験は1級、準1級、2級、準2級、3級~5級の8つの級に分かれており、教育漢字、ひらがな、カタカナ文字の縦書き、横書きが出題されます。さらに、筆順や書道史など理論試験も行われます。
級 |
対象目安 |
受験レベル |
合格率 |
---|---|---|---|
6級 |
低学年程度 |
もっとも初歩的 |
|
5級 |
小3年以上程度 |
初歩的 |
95% |
4級 |
中学生 |
基礎的 |
88% |
3級 |
一般的 |
64% |
|
準2級 |
高校生 |
やや専門的 |
|
2級 |
専門的 |
47% |
|
準1級 |
より専門的 |
20% |
|
1級 |
大学生・一般社会人程度 |
高度な専門技術 |
11% |
※H28年合格率(6級・準2級未実施)
年3回、希望の級から受験できる
「硬筆書写技能検定」の受験資格はとくに設けられていません。学校や書道塾に通っていなくても個人で出願できます。どの級からでも受験できるので、自分のレベルや目的に応じて級を選択し、準備に取り掛かりましょう。
ただし、複数の級を同時受験はできません。一つずつ合格し上位級を目指していきましょう。
試験会場は全国に設けられており、居住地からなるべく近い会場で受験できるようになっています。
受験の申し込みは、日本書写技能検定協会のホームページから入力する方法と、願書をダウンロードか郵送で入手し送付または持参する方法と、特約書店で手続きする方法があります。
試験日は通常年3回、試験時間は40分~90分で上位の級ほど長くなります。
入学試験でも優遇、キャリアアップを目指して
一部の高校、専修学校や大学においては「硬筆書写技能検定」の級を取得していると、入学試験で優遇される制度を設けています。当日試験の点数に一定の加算が行われるか、合否判定で優遇されるものです。
入学後に「硬筆書写」の授業でこの検定が導入されている学校では、合格級によって増加単位が認定されるので、学生にとっては大きな励みになります。
1級に合格すると「指導者証」が発行されるので、キャリアアップを目指す人には、独立開業が実現できる資格試験です。
指定の筆記具をチェック
「硬筆書写技能検定」では、鉛筆(B~3B)、ボールペン、デスクペン、油性マーカー(円錐形)などが筆記具として認められています。受験級と設問によって使用できる筆記具が異なりますので、指定の道具を確認して実技に備えましょう。
ちなみに、消えるタイプのボールペン、水性マーカー、油性でも角切りマーカーは使用できません。サインペンや万年筆など注意が必要な道具もあるので、問題に応じて自主選択してください。
掲示文や自由作品では、レイアウト線のみ下書きができるので、定規と消しゴムを用意すると良いでしょう。
合格するには対策が必要
「硬筆書写技能検定」の3級までは、比較的合格率が高く、2級から徐々に合格率が低くなっています。
どの級も合格するには、まず出題項目を把握し、試験日までの練習時間を考慮し、具体的な計画を立てて、対策を一つずつクリアすることが大切です。
特に3級以上は、実技と理論それぞれ合格点が設定されています。実技以外の学習も重要になっていきます。
4級以上には、短い時間でテキストの文章を書き写す速書きが出題されます。書くスピードをあげるトレーニングもしましょう。
ペン字教室は検定合格への早道
「硬筆書写技能検定」は、履歴書や調査書に書けば自分自身をPRできる資格です。進学や就職で美しい文字をアピールしたい人は、ぜひ、ペン字の実力をつけ、検定試験に挑戦してみましょう。
その場合、ペン字教室で、講師の師事を受ける方が、確実な合格へのステップが期待できそうです。
メリットとしては
①試験対策の進め方について、適切なアドバイスが得られます。
②実技の形式をふまえた添削指導で、文字の大きさの変化や配列のバランス、連綿のリズム感など、審査のポイントをつかむことができます。
③理論の勉強において、専門的な質疑にも応じてくれる講師がいれば心強いです。
入会を検討している教室があれば、検定指導を行っているか確認してみましょう。
まとめ
ペン字の資格として、履歴書に書くことができる唯一の資格は「硬筆書写技能検定」。大人の方はまず3級を目標にされる方が多いようです。せっかくペン字の学習をしているのであれば、目標にしてみてはいかがでしょうか?
田中書道学院では通常のボールペン字コースに加え、「硬筆書写技能検定」の資格取得に向けたオプションコースもご用意しております。
はじめから検定コースを受講するわけではないため、まずはボールペン字コースから始めて、力がついてきたら書写検対策を加える。といったことができます。同じ先生、同じ教室で自由にオプションの設定が可能です。
将来資格取得もしてみたいな、とお考えの方はぜひ一度見学にお越しください!
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