初心者で仮名書道を始め、年賀状にも挑戦しました。
こんにちは。名古屋市、日進市の書道教室『田中書道学院』 広報担当です。
今回の体験談は樵子さん(仮名)。仮名書道が書けるようになりたい!とご入会されました。
書道を習う!
お喋りが大好きで、じっとしているのが少し苦手。でもそんな私が、書道を習おうと思ったのは、祖母から届いた1枚のハガキがきっかけだったのです。
あれは私が20歳の時。書道の半紙が表面に貼ってあるようなハガキ(和紙葉書というらしい)に、『成人式おめでとう』と毛筆で書いてありました。文字が、サラサラッと流れるように繋がっていて、とても綺麗で大人の字という感じのハガキでした。
私は「筆でこういう字が書けるようになりたい!」とその時初めて書道を習いたいと思ったのです。
こうして私は家の近くにある書道教室『田中書道学院』へ通う事になりました。
仮名書道って何?
書道教室のお稽古初日。緊張している私に先生は「どういう字が書きたいの? 」と優しく聞いてくれました。
私は「ハガキにサラサラッとした字が書けるようになりたいです」とかなり抽象的な返事をしてしまいましたが、先生は微笑みながら本を何冊か持って来てくれました。
その本の中に、祖母が書いていたような字を見つけた私は、思わず大きな声で「こういう字が書けるようになりたいです!」と話してしまいました。
先生は頷きながら「仮名書道ね。では『いろは』 を練習しましょう」と言いました。
「仮名書道? いろは?」聞いた事があるようなないような‥‥
先生の説明によると、仮名は漢字の[意味]ではなく[音]を借りて日本語を書き表すようにしたもの。つまり、漢字を当て字にしたのが仮名の始まりだそうです。
では、『いろは』は?
いろはとは、いろは歌の事で、全ての仮名を重複させずに作られた七五調の歌の事だそうです。
いろはにほへと ちりぬるを わかよたれそ つねならむ うゐのおくやま けふこえて あさきゆめみし ゑひもせす |
↓(漢字にすると)
色は匂へど 散りぬるを 我が世誰ぞ 常ならむ 有為の奥山 今日超えて 浅き夢見じ 酔ひもせず |
いろは歌って、こんなに長かったんですね。
私、『いろはにほへと』までしか知らなかったです‥‥
仮名書道で使う道具はどんな物?
さあ、いよいよお稽古の開始です。
といっても書道初心者の私は、どのような物を用意すれば良いのか分からなかったので、まずは教室で書道用具を購入するところから始まりました。
私が机の前で待っていると、先生が墨、硯、下敷き、文鎮、水差し、そして仮名用の紙、筆を持って来てくれました。
仮名用の紙は、私が知っている半紙とは少し違っていて表面がつるつるしていました。
先生曰く、仮名書道のお稽古には、にじむ紙やざらついた紙ではなく、このような表面が滑らかな紙が良いそうです。
また、仮名用の筆は、イタチや猫の毛が使いやすいと教えてくれました。(毛先がまとまりやすく書きやすいのだそうです)
小筆の手入れの仕方は?
道具が揃ったら、次は筆の扱い方を教わります。
先生は「小筆を最初に使う時は、穂先から1/3ほどをおろして使います。
使い終わったらティッシュ等を水でぬらし、穂先の墨を丁寧に拭き取ります。
この時、根元の固めてある糊を落としてしまわないように気を付けてくださいね。」と教えてくれました。
水道水で小筆をチャプチャプ洗うのはNGだそうです。
小筆の扱い方が少し分かったので、次は筆に墨をつけて紙に書いてみる事になりました。
この細い筆で サラサラッっと文字を書いている自分を想像すると ワクワクしてきます。
筆で年賀状を書く!
綺麗な線を意識しながら『いろは歌』を何度も練習した私は、今年は年賀状を筆で書いてみたいと思うようになりました。
いろは歌で習った通り、自分なりに書いてみたのだけれど、祖母の手紙のようなサラサラッと流れる字にならない…(涙)
しかし、私の書いた字を見た先生は「字の形はとても上手になりましたね。では次は、続け書きを練習しましょう」と言いました。
続け書きとは 字を続けて書く事で『連綿』というのだそうです。
私は連綿の練習をする事になりました。
『まし』『とう』『ます』
これら2文字を続けて書くのです。
最初は連綿が ぎこちなく、 なかなか思ったように書けませんでしたが、街にクリスマスソングが流れる頃には、少しは年賀状らしく書けるようになってきました。とっても嬉しかったです!
これからも、祖母の手紙に匹敵する文字が書けるように練習を続けたいと思います。
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